少人数でのあみもの教室をやっております。岡山、関西、時々東北にも出張してます。

「BORO(ぼろ)の美学」を見てきました。

2016年4月10日(日)。

神戸ファッション美術館に

「BORO(ぼろ)の美学」

を見に行ってきました。

最終日。
ギリギリ間に合いましたー!



お目当ては、田中忠三郎氏の
「こぎん刺し」や「菱刺し」のコレクションです。

以前「美の壺」で紹介されていたのを見て以来、
いつか実物を見てみたいと思っていまして。

で、その実物を拝見できましたー!

もう…ただただ圧巻です…。

現代のような暖房設備もなく、
しかも布や糸(特に綿)が貴重だった時代に
こんなきものや夜具で厳しい冬をしのいでいたのか…
と思うとぐっときます…。


(何代にもわたって使い込まれた夜具・ドンジャ。
家族みんな裸になって、これにくるまって寝たそうです)

でもそれだけじゃないんです。

美しい。
そしてカッコいい。

もともとは野良着や普段着なので、
傷みやすい部分を補強したり、破れた箇所をつぎはぎしただけで
意図してカッコよくしようとしたわけではないと思うんです。

でもどれもセンスが光ってる。
「世界に一つしかない」という存在感も感じます。
一針、一針のエネルギーというか「想い」が
みっちりこもってるんですね。

なので、
時代も分野も全然違いますけど、

「ああ、私もがんばって作ろう!」

と思いました。


そして。

BOROに触発されたという
現代のデザイナーさんの作品も展示されていて、
中でも、もっとも惹かれたのが
ケイスケカンダの作品でした。

古着(ジャージとか制服など)をパッチワークしたり、
まったく違うテイストものを組み合わせたりして
リメイクされた洋服たち。

おそらく若いお嬢さんたちがターゲットのブランドだと思うのですが
どことなく80年代のニオイがしまして、

ダサいけど、どこかかわいい

みたいな雰囲気にヤラれましたー!

常識的に見れば
ヘンテコリンな服かもしれない。
でも強く惹かれる。

おそらくカンダ氏が
独自の「かわいい」とか「面白い」と感じるものを
純粋に追及しているからなんだと思います。

そういう意味では、潔い。

なので、雲泥の差はありながらも
ワタクシもそうありたい、と思いました。

他人にどう見られようと
自分が作りたいと思うものを、作ろう。

そんなわけで、
大いに触発されて帰ってきましたー!

想いのこもった力強い作品を見ると
やる気が出ますね。

だから、
分野を問わず
いろいろな手仕事のものを見るのが好きです。